重役をつくるのではなく、
経営者を育てている
ばん‐とう【番頭】
商家などの使用人のかしら。営業・経理など、店のすべてを預かる者。
(出典 小学館)
番頭という言葉には、まとめ役、ナンバー2、参謀役など、
多様な役割が期待されるものです。
本書は、そんな「日本の番頭がどういった存在なのか」、
その歴史的背景から組織論までを勘案、簡潔にまとめ上げた名著です。
Y.W.C.を含むベンチャー企業における組織論を考える上で非常に有意義です。
本書の一部を要約してお伝えさせていただきます。
日本の企業社会には、大きく分けて5つのタイプの補佐役がいる。
「大番頭」
「ご意見番」
「女房役」
「トップの分身(右腕型補佐役)」
「懐刀」
の5つのタイプ。
大番頭
「大番頭」は、企業の屋台骨を支える大黒柱的存在。
人格、識見ともにすぐれ、かつ、実務家としても並み外れた力の持ち主。
他方、トップにはやや煙たく映ることもある
トップに直接言えない泣き言や愚痴を聞いてくれるなど、
駆け込み寺的な役割を果たしている。
また、「大番頭」は、トップの後ろ楯を得て、
二代目(後継者)の教育係の役割を果たす場合が多い
ご意見番
実力派補佐役の、二番手とも言える存在が「ご意見番」。
ご意見番は、トップに真正面からモノ申すという役割ゆえに、
ふつうトップと同期入社で、長年の友人でもあり、
かつ副社長のポストにある人が、自らすすんで、
ご意見番の役を買って出るケースが多い。
「ご意見番」の、ご意見番たるところは、
常に先鋭的な意見を吐くところにある。
役員会議等では、役員陣がしらけることもある。
だが、それをむしろ当然の反応として、
他人が口にしない意見を言い続けるところに、ご意見番の本領がある
女房役
「女房役」は阿吽の呼吸をもって、
暗黙のうちにトップの考えを実践することが求められるほか、
「トップの耳」として、インフォーマルな情報を集め、
それらの情報をトップに正確に伝え、
トップの判断・意思決定の負担を軽減することも重要任務
「女房役」に求められているのは、
トップの命令をつねに「諾」として受け取ることで、
「否」という態度はタブーとされている。
しかし、トップと女房役は決して主従の関係にあるのではない。
あくまでパートナーの関係にある
トップの分身(右腕型補佐役)
「トップの分身」の右腕型補佐役は、特命を受けて、
ビジネスの第一線で、トップ代行として活躍する。
このことから、片腕、側近あるいは旗振り役と言われる
右腕的補佐役は、関連会社の経営再建に従事したり、
一年の大半を海外をとび回ったり、
トップの特命を受けて水面下で活躍したりと八面六臂の活躍ぶりの超多忙人間
懐刀
「懐刀」は、いわゆる黒子型補佐役の総称。
ふつう外部にその存在を知られることなく、
影の補佐役として活躍することで、その本領を発揮する。
「トップの腹心」とも言われる
「懐刀」の役割の多くは、水面下のもので、
「パイプ役」「調整役」「汚れ役」「泥かぶり役」「問題解決屋」として、
神経をすり減らす非公式の仕事に従事している。
情報通にして人間通で、修羅場に強く、
危機管理能力にすぐれていることが求められる
江戸商人らは、「番頭(支配人)」の養成に最大限の力を注ぎ込んでいる。
番頭を起用する際には、年功序列主義をとらず、
実力・能力主義による抜擢人事を行っている。
江戸商人は、重役をつくるのではなく、経営者を育てている
豊臣秀長が、秀吉の名軍師竹中半兵衛から教わったものは、
「1.弟は兄と並ぶ存在であってはならない」
「2.弟は無欲でなければならない」
「3.弟は兄の影の存在になること」。
弟が優秀で、欲深ければ、家中の統制の乱れになるということ
補佐役には、次の三つが求められる。
「1.無欲であること」
「2.自己の業績・手柄を誇らぬこと」
「3.自らすすんで陽の当らぬ裏方の仕事に従事すること」
補佐役の五大要件とは、
「1.すぐれた臨床家であること」
「2.手ごわい人であること」
「3.人間通であること」
「4.バランス感覚の持ち主であること」
「5.達観し、行動する人であること」
補佐役の五大実務とは、
「1.トップが働きやすい環境づくりをすること」
「2.右腕として前面防衛処理の要となること」
「3.トップの心の調整をすること」
「4.トラブルの処理に身を挺すること」
「5.二代目(後継社長)の補佐をすること」
「番頭」といっても、いろいろな機能・役割があります。
組織の一員、会社員としての出世を考えれば、
この番頭の機能のどれかを極めることが近道の一つになるでしょう。
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